年末年始に観た映画メモ

どれも水準以上で楽しめた。『バリー・リンドン』がちょっとあれといえばあれだったが。それはともかく、今更ながらセルジオ・レオーネは偉大だなあ。例えば、『夕陽のガンマン』と『続・夕陽のガンマン』。これでもかと、観客の望む以上の格好良さをふんだんにもりこみつつ、綺麗にまとまっているのは『夕陽のガンマン』のほうで、それに比べると『続・夕陽のガンマン』はちょっといびつに思えなくも無い。3人の男たちの駆け引きを一本のラインとすれば、もうひとつの南北戦争というラインがこれに絡んでくるせいであり、大げさに言えばオデュッセイア的旅路となってしまっている(適当)。南北戦争という要素を取り払って、3人の男たちにクローズアップすれば、コンパクトに収まったのでは無いかと思ったりもするのだが、やはりこれは間違いだ。橋を巡る攻防戦に参加し、南北両軍の兵士たちの死体の山を目にしたからこそ、目的地である墓地の、無数の墓標を一望するショットが意味をなすのである。そこを子供のように駆け抜けるイーライ・ウォラックとモリコーネの音楽が胸を打つ。この映画で一番好きなシーンだ。
 
『ワンス・アポン~』や他の映画に関しても語りたい気がするが、もう寝る。『ウエスタン』を借りてこなくては。